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自己免疫性肝炎と原発性胆汁性胆管炎について

自己免疫性肝炎 (AIH)

特徴

自己免疫性肝炎(AIH)は、自己免疫の異常によって肝臓に慢性的な炎症を引き起こす疾患です。特に女性に多く見られ、遺伝的要因や環境要因が関与していると考えられています。AIHは進行すると肝硬変や肝不全に至ることがあり、早期の診断と治療が重要となります。

治療

AIHの治療には、免疫抑制薬が使用されます。代表的な薬剤には、プレドニゾロンやアザチオプリンがあります。これらの薬剤は、免疫系の過剰な反応を抑制し、肝臓の炎症を軽減する効果があります。治療は長期間にわたることが多く、患者さんの状態に応じて薬剤の投与量を調整します。

予後

AIHの予後は、早期診断と適切な治療によって大きく改善されます。治療を継続することで、多くの患者さんは肝機能を維持しながら日常生活を送ることができます。しかし、治療が遅れたり不十分な場合、肝硬変や肝不全に進行するリスクが高まります。

原発性胆汁性胆管炎 (PBC)

特徴

原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、自己免疫の異常により胆管が慢性的に炎症を起こし、胆汁の流れが障害される疾患です。特に女性に多く発症し、中高年層での発症が一般的です。PBCは進行すると肝硬変や胆汁うっ滞性肝硬変に至ることがあります。

治療

PBCの治療にはウルソデオキシコール酸(UDCA)が用いられます。UDCAは胆汁の流れを改善し、肝臓の損傷を軽減する効果があります。また、免疫抑制薬やステロイドも使用されることがあります。治療は長期間にわたり、患者さんの症状や病状に応じて薬剤が調整されます。

予後

PBCの予後も早期診断と治療によって改善されます。UDCAの効果により、多くの患者は肝機能を維持しながら生活を続けることができます。しかし、進行した場合には肝移植が必要となることもあります。

まとめ

自己免疫性肝炎と原発性胆汁性胆管炎はいずれも自己免疫の異常によって引き起こされる肝疾患です。早期の診断と適切な治療が、患者の予後を大きく左右します。長期間にわたる治療が必要となることが多いため、患者さんと医療従事者が協力して病気を管理することが重要です。

 

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